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東京国立博物館蔵「洛中洛外図屏風 舟木本」高精細デジタルアーカイブ デジタルアーカイブ事例紹介

東京国立博物館との共同プロジェクトの一環として、同館が所蔵する重要文化財「洛中洛外図屏風(舟木本)」のデジタル撮影・色彩計測を実施しました。得られたデジタルアーカイブデータはVR作品として公開するほか、ミニ屏風(印刷物)やタッチパネル式モニター展示など様々なメディアへ展開し、舟木本の魅力を多彩な表現手法で伝えます。

高精細画像と色彩情報を取得するデジタルアーカイブ

2009年8月、東京国立博物館が所蔵する重要文化財「洛中洛外図屏風(舟木本)」を高解像度のデジタルカメラを使用し、約22億1000万画素という原寸大の印刷やレプリカの作成が可能な品質でのデジタルアーカイブ化を実施しました。
また、作品各部の色彩情報(分光反射率)も同時に計測。撮影したカメラの特性・ライトの照明に関するデータも記録し、撮影時の環境によらない、文化財本来の色を忠実に再現するためのデータを取得しています。

デジタルアーカイブデータの活用・展開

デジタルアーカイブ化し、蓄積したデータは、下記をはじめとする様々な媒体で展開されました。正確な色彩の再現を行うため、それぞれの媒体においてカラーマネジメントを適用しています。

TOPPAN VRによる公開

東京国立博物館内のTNM&TOPPANミュージアムシアターで、VR作品「洛中洛外図屏風 舟木本」としてバーチャルリアリティ映像コンテンツを公開。「京の名所今昔」や「京の風物詩」といった複数のシナリオを用意し、ナビゲーターが実寸の約100倍まで拡大できる映像を操作しながら屏風に描かれている京都の名所や人々の生活を案内する映像コンテンツとして、デジタルアーカイブデータを可視化しています。

タッチパネルによるモニター展示

「洛中洛外図屏風 舟木本」に描かれた名所を解説する、タッチパネル式の展示閲覧システムです。簡単な操作で実寸の4倍まで見たいところを拡大でき、解説と共に鑑賞することができます。
東京国立博物館本館にて、VR作品の公開にあわせて実物と同じフロアで展示されました。

ミュージアムグッズ:ミニ屏風

デジタルアーカイブデータを活用したミュージアムグッズとして「ミニ屏風」レプリカを制作、東京国立博物館ミュージアムショップにて販売しています。
実寸の1/4のスケールで再現されたレプリカは、屏風状に折り曲げ、立てて鑑賞することも可能。裏面にはVR作品のシナリオに沿った作品解説を掲載しています。

「ミニ屏風」レプリカ
監修:東京国立博物館 画像・本文:TOPPAN株式会社
発行:株式会社 東京美術 印刷:TOPPAN株式会社
価格:840円(税込)  

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